投稿日:2014年6月22日|カテゴリ:院長コラム

 30歳を過ぎてからでしょうか、秋の虫の音に趣が有ると云う妻に、「今、虫が啼いていますか?」と答えた私、この頃から私の耳の悪さがはっきりしてきました。私が生理的に存在する軽い耳鳴りと考えて居たものが生理的範囲を超えて病的になって来たのです。40歳を過ぎると耳鳴りははっきりとしてきました。特に高音領域の耳鳴りです。私のは両側性ですが、少し右の耳が左よりわるく、高い周波数の耳鳴りとその周波数の難聴とが同居していて、いよいよ人の声が聞き取り難くなってきました。弱りましたねー、患者さんの小声が聞き取り難くなってきたのです。40代中ごろからは補聴器を診療に使う様にしました。今の補聴器はデジタル式で、聴力検査で低下している音、つまり耳鳴りの音を強く拾う様に調整してもらい、自分の耳鳴り音が外からの音で相殺され、耳鳴りが小さくなるのです。これでとりあえず、助かりました。しかし、私の耳鳴りは両方ともひどいので、例えば、蝉が沢山啼いている木の下に立っている事を想像してみて下さい。この時初めて私は自分の耳鳴りを自覚しないで済むのです、かわいそうでしょ?、その木の基を離れるとまた私の耳鳴りが始まる訳です。また、難聴には伝音性難聴と感音性難聴とがありますが、私のは後者で、中耳、内耳から内耳神経に何らかの異常があって生じるものです。以前は、牛車腎気丸を飲んだり、ストミンAを飲んだり、蝉の子をサプリとして摂取しましたが、その様なものは全く効果が有りませんでした。外人と英語で話す場合、聞き取りにくいと感じると、”私の両耳に蝉が住んでいます”と云う冗談を言って相手に分かってもらっています。
 ところが外人以上に毎日私の前に難敵が現れます、・・・・マスクをしたままの女性です。また小声でヒソヒソ話す女性です。とりあえず、病院で医者の前であるならば、マスクは外してください。「私の耳は遠いのです」。