投稿日:2014年5月25日|カテゴリ:院長コラム

 昨年の事でした。初診の女性患者さんを診察していました。予診の自己記載レポートには特別な記載はなく、診察も普通に進んで行き、診断としてはまず、うつ病で良いだろうと云う結論が出ました。そこで、治療として、まず、初めの処方を飲んでみる事、その処方が合っていればそれで良いが、合わなかったとしても、合わない事が情報となり、次第に良い処方形成が出来上がる旨の説明を丁寧に説明したところ、最後になって、患者さんから「先生、私薬を飲みたくないのです。」と云う返事が返ってきました・・・・・・。唖然。「薬以外に治療法は有りませんか?」とも質問して来られました。確かに、休養だけでも効果的で、場合によっては心理療法も有ります。一応説明すると、患者さんは納得された様で、それで帰られました。「あー、診断だけつければ良かったのか」と納得しました。でも、余分なエネルギーを使ってしまいましたね。しかし、世の中に薬嫌いの人は多いのですね。
 次の方は、やはり女性で、抑うつ気分を伴う適応障害と考えられた方です、やはり治療の流れを説明し、まず2週薬を飲んでもらい、また来院してもらい、ゆっくり治療をして行こうと云う事になりました。そして3ヶ月の休養診断書を書いて治療が始まりました。ところがその方はそれっきり来ないのです。と思っていたら、診断書が切れる3ヶ月目に来院して、次の3ヶ月間の診断書を要求してきました。こちらで処方した薬には手をつけず、故郷に帰っていたと云う事でした。最初の取り決めとまるで違うので、2枚目の診断書は断りました。何も情報をくれなかった人、薬も飲みたくないし、とにかく診断書が欲しかったんですね。
 3番目の方、混合性不安抑うつ障害かなーと云う方でした。いつも通り丁寧に(私の主観)説明したつもりで、治療がスタートしました。ところがその方が現れたのは4ヶ月ぶりで、「どうしたのか?」と聞くと、薬の事をインターネットで調べたら、身体に悪いし、一生薬を止められなくなると書いてあり、怖くなって、薬は飲まなかったと云う事でした。もちろんネットの書き込みには悪意に満ちたものが多いのですが、それらを払拭するために、心療内科の専門医が居るのではないでしょうか。この方は納得され、再スタートを切る事になりました。
 実は以上の様な方々以外でも、とにかく西洋系新薬は嫌で、漢方薬を出してくれと頼まれる事は非常に多いのです。世の中の流れには逆らえませんね。