投稿日:2014年4月13日|カテゴリ:院長コラム

 4月12日の土曜日、出勤前に、小保方晴子氏の釈明会見を見た一般の人達にアンケートを取った番組がテレ朝で放映されていて、彼女に同情するか、しないか、との2択のものでした。その結果、何と、私の予想を覆し、60%以上の人達が同情すると云う結果だったのです。世論にはこんな一面があるものだと驚きましたが、世論操作の容易さも考えさせられました。そもそもSTAP細胞騒動はハーバード大学のバンガティー教授の仮説を証明すべく、そこに留学していた小保方氏が日本に持ち帰り、理研で研究を続け、とうとう証明したと発表した事から始まります、その上あの難関のネイチャー誌が受理し世界中に伝わったのです。ips細胞に続き日本の科学の先進性を世界に知らしめた形になったはずでした。ところがその後論文の不備が次々と露呈し、DNA写真の偽造、本人の博士論文写真の使用などが明らかになり、STAP細胞はまた仮説に戻ってしまったのです。論文の正当性は他の研究者がその論文に従って追試し、成功して初めて認められる物ですが、誰も成功していません。バンガティー教授がその存在を支持しているならば、彼が既に発表しているはずです、わざわざ小保方氏に日本で研究させる必要はありません。
 今回の騒動に、理研の組織ぐるみの仕業の様な考え方があり、彼女はトカゲのしっぽ切りであった、などと云う、うがった事を言う人もいますが、あれ程でたらめな論文を理研が発表を許すはずも有りません。私が病理に居た頃に発表した博士論文程度であっても、丁寧に、丁寧に見直し、訂正を繰り返し、ようやく作ったもので、教授が主査、他に2名の教授が副査と云う形式はとりましたが実際は自分しか知りえないもので、悪意がなく間違えるなどと云った事は有りえないのです。博士論文以外で発表した論文は更に自分勝手に作成したもので、確かに電顕写真や特殊染色写真などは我が教室が誇る専門家にお願いして作り、その先生方の名前も共同研究者として発表しましたが、だれも論文作成のいきさつは私以外には分からない物でした。私が不正を働かそうと思えば可能だったのです。この様な論文は当時幾つか作成し、あるものは少し敷居の高い「脳と神経」に受理された物もあり、この論文についてはメキシコからの問い合わせがありました(これは単なる自慢だけの話、スミマセン)。とにかくいくら共同研究者が居ても実際の所は論文を作った本人しか分からないのです。
 さて、小保方氏本人はSTAP細胞作製に200回以上成功したという、とんでもない事を言っていますが、そんなに多く成功しているならばもっと早く発表すればいい事で、この人の頭の構造はどうかしているのではないかとも疑ってしまいます。
 私の意見はこの様ですが何か間違ってますかねー??このコラム自体も、さて、それでも60%以上の方々は彼女に同情するのでしょうか? 私が見えていない所は沢山あると思いますが。