投稿日:2014年3月30日|カテゴリ:院長コラム

 当クリニックではいわゆる安定剤と呼ばれる抗不安薬の使用が減って来ている状況です。替りにルーラン、ジプレキサ、エビリファイ、リスパダールなどの第二世代の抗精神病薬の使用が増えて来ています。抗精神病薬は当然、統合失調症、妄想性障害などの精神科疾患の治療に使われている薬ですが、心療内科でも、不安障害や双極性うつ病にも使えるのです。ただし、精神疾患に使うより、可なり少量です。気が付くと従来使っていた抗不安薬を使わなくなって来た事に驚かされます。今回、ルーランについてですが、ロナセン同様大日本住友製薬から発売されています。私がルーランに注目し始めたのは、試しに境界性人格障害様の女性に使用したところ、みるみる改善し、治療終結に至った経験をしたことからです。それからいろいろな方に使いましたが、抗うつ薬的作用はそれほど期待できませんが、いわゆる安定剤の様な働きをするのです。難しい事を言うと、セロトニン受容体に働く作用が喜ばしいと言えるでしょう。私が期待して使うのは、気分の安定、衝動性の抑制、抗不安作用、多少の抗うつ作用、強迫的観念と言ったところでしょうか、しかもあまり副作用が出ません。ルーラン一剤だけなら、4~8mg程度なので、副作用止めを併用する必要もなく、眠気も少なく、体重増加作用も無さそうです。
 以上の理由でルーラン使用が増えてますが、不安障害の人には、当然抗不安薬が第一選択薬で有る事には変わりません。