投稿日:2014年3月8日|カテゴリ:院長コラム

 昭和30年代前半から40年代前半の間は”御三家(橋、舟木、西郷)とその時代”と呼ばれています。今回の題の”女学生”は安達明の唄で、♪薄むらさきの藤棚の下で唄ったアベ・マリア、済んだ瞳がが美しく・・・♪ と続きます。つまり、青春歌謡全盛期で、女性賛美の時代とも言えます。御三家の後に続いたグループサウンズ時代の唄も青春歌謡の続きの様なものです。他の唄では久保浩の”霧の中の少女”、梶光夫の”青春の城下町”などが有名で、カラオケに入っています。何故女性賛美、特に、かわいい娘の賛美ばかりが歌詞に出てきたのでしょうか?何か意図的な物が有ったのでしょう。とにかくこの時期に私の人格が形成されていきました。 もう少し例を挙げます。三田明(私はファンクラブ会員です)の唄の”友よ歌おう”の中の詩は、♪ 青いセーラの胸ふくませる、君の可愛い瞳の中を雲が流れる流れる雲が・・・・♪。です。むしろ女性の方が恥ずかしくなってくるような唄ですよね。そしてー医者としての私の前に座っていたのは患者さんで、今ではAKBの一員の様な可愛い女学生なのです。でも、彼女の訴えは何と、・・・・「布団部屋でうんこをしてしまう」と云う、聞いたことがない病気でした。青春歌謡とのギャップが激しくて、ビックリです。とにかく、彼女は、自分の意志で畳部屋にひかれた布団の上に頻繁に、自分の意志で排泄するのです。彼女はIQが低い訳でもありません。4歳以上で、月1回以上トイレ以外で便を漏らすにしろ、自分で出すにしろ、「遺糞症」と診断されます。彼女は兄と同居しており、兄が便臭に悩み苦しんで居る様でした。両親はどうしたのでしょうか?記憶に有りません。彼女は負の自分をさらけ出して何かを訴えたいのだろうと推測しましたが、治療方法がありません。まして、薬も当然ありません。彼女がうんこをしようとしたら、サッと塵取りでも差し入れるぐらいしかアイデアが浮かびません。・・・・結局、彼女は3~4回通った後、来院しなくなりました。当然ですよね、お手上げなんですから。
 私は青春歌謡おたくで、女性賛美者ですが、うかれた頭にバケツで水をかけられた思いでした。もう、20年以上前の症例です。でも、一番苦しんでいるのは患者さんである事に間違いはありません。