投稿日:2014年1月13日|カテゴリ:院長コラム

  少し前から、インクレチン製剤として、発売されている抗糖尿病薬によってⅡ型糖尿病(一般の糖尿病)のコントロールは画期的に前進しました。ジャヌビアとかテネリアとか呼ばれている薬です。これらの薬は糖尿病治療のどの段階からも使えて、かなりの効果を有しています。持効型インスリン製剤の後から追加投与した例も有りますが、最近、初回投与薬として、糖尿病コントロールを始めた例もあります。とにかく使い易い薬ですね、しかも可なり効果は有ります。また、以前から有りますが、血糖を上げる方に働くグルカゴンと云うホルモンの働きを抑える、メトホルミン製剤も1日に処方する量を多くすると、これも可なり有効と分かってきています、メトグルコと云う薬です。さて、今回はSGLT-Ⅱ型阻害薬というものに大きな期待が集まっています。これは、尿の中の糖分を減らすという従来のコントロール基準を無視し、むしろ糖を尿からどんどん糖を排泄させて、「血糖を下げましょう」と云う働きの薬です。近近商品化される予定です。
 そうなると、糖尿病コントロールにかなりの役者が揃う事となり、さながら、糖尿病を大阪城に例えると、大阪冬の陣、と言った所でしょうか。でもまだ、夏の陣ではありません。
 以前から簡便に、どのように、インスリンを補給するか、と云う事も研究テーマになっていました。一時、鼻スプレーの様に鼻粘膜から吸収させる事も考えられ、どこかの国では商品化されたように聞きましたが、今現在そのような形の議論はなく、どうも効果が不十分であった様です。さて、元順天堂大学教授の川盛先生が毎回、口を酸っぱくして言っていた、インスリンがまず肝臓に門脈を通して入らないと本来の働きにならないと云う課題ですが、今までのインスリンは皮膚に打つため、川盛先生の課題を解決していませんでした。ところが、ところがです。どうやら経口でインスリンを飲む治療薬の登場が目前に迫っているのです。この薬が成功すると、腸にインスリンが吸収され、それらが門脈に殺到すると云う自然な形になるのです。そうなると、これはもはや大阪夏の陣ですね。糖尿病、Ⅱ型(大抵の糖尿病)の制圧は目前になります。
 はーやく来い来いお正月ではなく、はーやく来い来い新薬よ、と言った所です。