投稿日:2013年9月8日|カテゴリ:院長コラム

 最近の社会の風潮は、と云うよりテレビ界では警視庁の幹部は女性、検事も女性、弁護士も女性、科捜研も女性、とまるで女性黄金時代が到来している様ですが、今回の題目は女性におもねっているものではありません。女性のうつ病と言っても、当然極当たり前の抗うつ薬を使います。ただし、女性では、男性よりも性ホルモンによる影響が大きいので、それに対する配慮が必要になって来ます。女性の病気に月経前緊張症と云うのが有りますよね、この病気をうつ病の女性にも当てはめなければならない時があります。患者さんが「先月は問題なく過ごせました。」と言ったとしても、「月経前1週間はどうでしたか」と聞くと「そういえば少し低調でした。」という答えが返って来ることが有ります。この場合、月経前1週間だけでもSSRIを投与した方が良い事があります。これとは別に”月経前増悪”と云う概念も有ります。これは複雑なので今日は控えます。なお、女性のうつにはエストロゲンよりもプロゲステロンの方が重要らしく、プロゲステロンの代謝産物がアンドロゲンやテストステロンと云う男性ホルモンで、副腎以外からも産生されています。これがうつ病に良くない働きをしている様です。しかし、これにもSSRIは効果が有ります。
 産後うつ病の場合は背後に躁鬱病(双極性障害)が隠れているのではないかと疑って対応しなければなりません。
 閉経期のうつ病は更年期障害の症状も緩和する抗うつ薬、SNRIが良さそうです。サインバルタ(イーライリリー)、トレドミン(旭化成)が有ります。閉経後もやはりSSRIで良いのですが、ドパミンも増やすジェイゾロフト(ファイザー製薬)が良い様です。このジェイゾロフトは他のSSRIと異なり体重増加が副反応として出ないため重宝がられています。一般に黄体期にはドパミンは低下しているので、ジェイゾロフト、リフレックス(明治)、レメロン(NSD)がそれを回復させる意味からすると良いかもしれません。
 さて老年期の女性のうつには極めて良く効く薬が有りますが、インターネット上で議論したら私の意見はあまり多くの指示を得られなかったので秘密にしておきます。”秘密のあっこちゃん”(可なり古いですね)、と云う事です。