投稿日:2013年6月2日|カテゴリ:院長コラム

 これはどういう意味かと云うと、内科で外科的処置をする場合、内科医が行わず、外科に依頼しろ、という事です。最近、知り合いの婦長(師長)に会う機会が会って聞かされました。この事は大学病院クラスの大病院に当てはまることの様です。小さな病院では元々医師が少なく無理ですからね。つまり、外科的処置を内科医が行なって失敗したときに、それが訴訟になった場合、不利になるので止めなさいと云う事です。訴訟社会になっている今、病院の防衛対策として、仕方がないのかもしれません。でも、一方では教育機関を掲げる大学病院に居たのでは技術を身に着けられないことになります。
 37年前に医師になった、私の時代では、そのあたりは個々の医師の判断によっていました。私は精神科から依頼されて腰椎穿刺を行いましたが、珍しがられたのか、看護師の卵のような女性達に周りを囲まれてテクニックをじろじろ眺められました。何か、緊張しますよね。でも、これのおかげで、患者さんは精神病ではなく、脳の圧迫性病変と分かり、役にはたちました。また、首の頸動脈から脳の血管造影をやろうとし、脳外科医の応援を頼み実行しました。ただ、この場合、頸動脈の血栓がはがれたら、医療事故になっていたでしょうね、ああ、恐ろしい。昔は、内科医が普通にやっていた静脈切開も今は、わざわざ外科に依頼している様ですが、いまは中心静脈にカテーテルを入れる方法が主体となり、静脈切開はおこなわれなくなりました。何時だったか、ある患者さんに、気管切開をやろうとしていたら、ある看護師がこのことを聞きつけ、「先生が気管切開をやるのですか?」「そうだよ」「患者さんはステル(死ぬ)わね」と言いはなされました。私、返す言葉なし、・・・・・・・・・。