投稿日:2013年2月10日|カテゴリ:院長コラム

 車で通勤していると2日に一度は救急車に出くわします。ところで、その救急車に本当に急病人が乗っているのでしょうか?、かなり疑わしいと思います。私が大学に居た頃、枕医者をやっていました。当直病院を転々として仕事をします、日勤の医者が出勤して来るとそれでお仕事は終わり。一日の当直料を頂いて帰ります。これが枕医者です。枕医者は造語で、実際に自分の枕を持ち歩いて当直病院に行く訳では有りません。とにかく当直業をするわけで、ベッドの中に居ても、病棟からの電話、救急車のサイレンの音に悩まされる毎日です。翌日は休養日ではなく、当直病院から大学に戻り、睡眠不足のまま仕事をしなければなりません。さて、本題の救急車で運ばれて来る患者ですが、おおよそ20%ぐらいが本当の救急でした。後の80%は、何と全く急病人ではないのです。2日前から風邪をひいていた25歳の日本男児が、母親に浮き添われて夜中の3時にサイレンと共にやって来るのです。私は小学校2年生の時は一人で病院に行っていました。むっ!としますよね。そのほか、昼間から蕁麻疹が出ていたが、夜中になって救急車で来たとか、口内潰瘍があったが、夜中になって治療に訪れたとか、救急車で来れば入院できると思ってやって来たとか、酒を飲んで変になったので来たとか、あきれた患者ばかりでした。20%の方は、脳卒中、心筋梗塞、気管支喘息、など、確かに救急でしたね。過呼吸発作も見た目は救急ですが軽症ですね。怪我の縫合なども、まあ許せる範囲でしょう。
 皆さん明日から救急車に出会ったとしても、無視しないで、止まって路肩に車を寄せてあげましょう、これが日本人の優しさですよね。