投稿日:2015年4月26日|カテゴリ:院長コラム

 中央競馬は桜花賞、皐月賞が終わり、いよいよ目が離せない季節になりましたね、それにしても皐月賞の勝ち馬ドゥラメーテ、直線でテレビ画面に映っていなかったのが最後に一気に12~13頭を指し切り圧倒的な強さを見せました。左回りと距離が大丈夫ならダービーも獲りそうな勢いでした。
 ところで私、弱っています。競馬で負けがこんでいる訳ではありません。最近心療内科の埒外の患者さんが初診で来院されるのです。でも、この頃、何か精神的問題が有ると直ぐに「心療内科に行きなさい」と言われている様ですから仕方がないのかもしれません。精神科が消えてしまいました。それなら精神科の役割は何だったのでしょう?。心療内科は身体症状、内科的症状の背景に心理的ストレスが有るかどうか医学的カウンセリングで探し当てる科目です。性格をどうにかしようなどと云う心理カウンセリングを行う所ではないのです。病気の謎を探るカウンセリングをする所なのです。でも心療内科が九州大学に出来て、40年も経ちます。橋、舟木、西郷、三田の四天王よりは手前ですが、サザンオールスターズよりは古いのです。どうして心療内科の概念がこれほどまでに広がらないのでしょうか、心身医学の専門医を返上したくなります。心身医学会とは別に、心療内科学会が新しく設立されたのも、この事を憂いてと云う事であったはずです。
 原因は精神科と重なる疾患を対象にしていた事に有ると思います。黎明期の心身症は神経症ではないかと考える医師が多かった様です。例えば、狭心症+神経症、過敏性腸症候群+強迫神経症、などと云う診断を付けようと云う方針が有りました。確かに、久保木名誉教授の提唱する、「うつ病は身体疾患である」と云う事は本当だと思います。つまり、確かに精神科で扱う患者さんを、その程度が軽い神経症的あるいは鬱的な患者さんならば心療内科でも対応しますのでこんがらがってしまうのです。最近はさすがに幻覚、幻聴、妄想、精神混乱などの統合失調症様の方は減りました。暴れる人格障害的な女性の方も来院されなくなりました。でも、極めて最近、発達障害(アスペルガーの疑い、AD/HDの疑い)の方や自殺企図などの患者さんが”問診票の注意書き”を通過して受診してしまっているケースが増えています。薬物依存の方も見えました。弱りましたねー、困りましたねー、外来での待ち時間が長くなっています。確かに私は仏教的心理学を唱えていますが、内科医なのです。人生相談をする、臨床心理士とは違います。皆さん、とにかく”ストレス心理学に基盤を置く内科医療”と考えて下さい。
 でもこれからも変わりそうには有りませんね。仕方がないかもね。