投稿日:2015年4月5日|カテゴリ:院長コラム

 いよいよ今週から日本医学会総会が始まります。朝7時半から受け付けが始まる様でゆっくり朝食をとっていられませんね。当院の土曜日の診察受付は、11日だけですが、12時までになりますのでご注意を。
 今日のは結構難しいテーマです。まず、自律神経失調の女性が来院されたとしましょう、頭痛、吐き気、メマイの3大症状が有る事は以前のコラムでも取り上げています。しかし、これらに動悸、息苦しさ、電車内での不快感、下痢、入眠障害などが加わっていたらどうでしょう、単にりーゼやレスミットの様な自律神経調整・抗不安薬で押して行けるでしょうか、とても力不足ですね。最近の患者さんは気持ちの悪さ、吐き気、嘔吐を強く訴えますし、動悸も強く訴えます。そうなると吐き気対策、動悸対策を入れこまないと処方の骨組みが出来上がりません。不眠はどうしましょう、すぐ処方を入れこむか、メインの症状が治まりかけた頃から入れるか悩ましい所です。沢山処方を出すと患者さんにとって飲みにくい事になり、薬が負担になります。医師側も多く出すのは藪医者的でみっともないと云う感情が働きます。それ故、まず、初回の処方が効果を出すか出さないかを見極めてから次の処方に移ります。この意味では初回の薬がヒットしなくても実はそのこと自体が参考になるのです。2回目からの処方再組み立ての情報になります。つまり、2回目からの処方で本格的な治療が始まると考えて下さい。患者さんにとって、初回の薬の効果が無い場合、それであきらめてしまうのは早計です。
 次にうつ症状の方の処方に移ります。ストレスから発症したうつ症状の場合、基本的には適応障害(ストレス関連性障害)ですから抗不安薬だけで押してみるのが筋です。ただ、どうしても抗うつ薬を使ってみたい雰囲気、ニオイを持った人もおられ、ここが思案のしどころです。一回待ってからにする方が無難か、すぐ使わないと患者さんの苦痛が取れないか、うつ症状でも抗うつ薬が体に合わないと云う人が居るのです。適応障害から進展したうつ病はここが難しい所です。しかし、何となくうつに入って来たとか、過去に何回かうつを経験していると云うタイプのうつなら、初めから少量の抗うつ薬を使っても良いかもしれません。このうつ状態の方に対しても、他の訴えの方に対してもそうですが、勝負は2回目からの処方になります。私は最近、初診の方に治療は「すごろく」であると説明しています。初回の処方は初めのサイコロ振りで、「上がり」に進んで行くのか否かを見据えて行かねばならないと言っています。
 さて、最近の平成生まれの方々「すごろく」はピント来ませんかね??。